家族が亡くなった場合、遺産うんぬんを言い出すのは気が引けるものです。それが通常の感覚です。
しかし、落ち着いたならできるだけ早く、どなたかがリーダーシップをとって遺産を整理するべきです。
もたもたしているうちに3か月を経過していまうと、相続放棄ができなくなり、思いがけず負債を相続してしまうという最悪の事態になりかねません。
ところで、遺産分割協議自体には法的な期限がありませんから、みんなが遠慮して放置すると、そのまま10年以上が経過してしまうことも珍しくありません。
そうなると、得てして遺産を管理している親族によって現金や預貯金等が費消されてしまったり、法定相続人も亡くなり、相続権を有する親族が著しく拡大してしまったりします。
もう収拾がつかない。なにをどうしてよいのかわからない。そんな事態になってしまうのです。
どんどん関係者が亡くなり、事情を知ることが難しくなります。
相続権を持つ者が、いったいどこで何をしているのかもわからない。
こうなったら、はたして解決できるのか、、、、。
特に遺産に不動産がある場合は、事態が深刻です。
不動産ひとつひとつの情報が法務局に登記されていますが、これに手をつけることができなくなり、売るに売れない、永遠にそのまま放置されることになるかもしれません。
こんなことにならないよう、落ち着いたらすぐにでも、専門家に相談するべきだと思います。